日本とフランスのあいだ

雪国で生まれ育った親と、南米で育ったちびっこ達の生活記録です。筆者は、お笑いと福袋をこよなく愛す40代です。

こどもの社会

わが家は娘が2人。8歳(小学3年生/CM1)と5歳(年中組/Grande section)です。
長女は緊張しいで、小心者。何事も整えておかないと不安になってしまうタイプ。次女は明るく活発で、人見知りや物怖じをせず、どこでも楽しく生きていけるタイプ。と、これまで彼女達を見てそのように思っていたのですが、それは私の思い込みだったのかもしれません。思い込みや決めつけって言うのは良くないですね。

フランスの学校に転入することで、私も夫も気がかりは小心者の長女でした。ブラジルの幼稚園にいた頃、「見た目が違う」と言うことでいじめられた期間があり、クラスのお母さん方や幼稚園との間でけっこうな問題になったことがありました。
でも、次女はそんなブラジルでもどちらかと言えば人気者で、京都に引っ越してからも、いつもたくさんのお友達と一緒で、男女関係なく走り回り楽しく過ごしていました。

そして、フランスの幼稚園/小学校に転入した今!親の予想を覆し、長女は毎日楽しそうに学校に通い、次女はイマイチフランス人の子供達と打ち解けられない様子…。
お世話になっているお義父さんの家は、ちょうど幼稚園の校庭が見える位置にあります。ある日、幼稚園児の外遊びの時に、ちょこっと次女の様子を見てみようという気になりました。
50人くらいの幼稚園児達が走り回ってキャーキャーと遊ぶ中、次女は1人。え?とちょっと意外に思いましたが、彼女は1人で走ったり、1人で滑り台で遊んだりしていました。
お迎えに行くと「楽しかったよ。」と言う次女。誰と遊んだのか聞くと、「う〜ん。忘れちゃった。」と答えます。
また別の日。気になって見てみると、やっぱり1人。その日も彼女は、1人でぐるぐる回って遊んだりしていました。そこに、遠くから2人組のフランス人の女の子が走って来て、1人で遊んでいた次女を急に押しました。あっ…と思ったけど、先生方はおしゃべりをしているし、そこはこどもの社会です。私にできることは何もありません。次女はよほど悔しかったのか、自分を押した女の子2人が遠くに行ってから、小石を拾い、彼女達が去って行った方向に投げていました。届くはずもない小石と、彼女の悔しい思いがコロコロと転がっていきました。

ちょっと次女と話してみようと思い、幼稚園ではどうなんだと聞くと、Grande section / 年中組のお友達のフランス語にはついて行けないから、Petite section / 日本の年少組より一つ年下の、小さな子供達と遊んでいると言っていました。でも、その小さな子達は、午後にはお昼寝に行ってしまうので、結局午後は1人で遊んでいるそうな。「京都の時は、いーっぱいお友達いたのになぁ〜。また、みんなと遊びたいな〜。とーっても楽しかったんだ。」と話す彼女を見ていると、少し悲しい気持ちになりました。男の子でもいいから、さりげなく近づいて一緒に遊んだらいいじゃないかと提案すると、そういう顔のお友達とは遊びませんよ〜と言われたそうな(・Д・)
次女は、「でもいいんだ〜。お姉ちゃんもいるから、家に帰ったら遊べるし。」と自分なりに解決しているのか、それとも強がっているのか?
地域の幼稚園だけに、他の子供達は通い始めて3年目です。もうどの子も気があう仲良しのお友達が出来ている頃なのかもしれません。京都のリセで楽しく過ごせていたのは、みんなが彼女を受け入れようと言う温かい気持ちを持って、接していてくれたからだったんだなと改めて思いました。ありがとう。
フランスは良い意味で個人主義ですから、新しい子が入って来たって子供達には関係ありません。自分の1日を、それぞれが思うように過ごすだけです。だから、次女も人に助けを求めずになんとかするしかないのかもしれません。

1人でいることが悪い、さみしいとは思わないけど、それでも少しでも楽しい時間を過ごしてほしい。守りたいけど、強くなってほしい。私にできるのは、話を聞いて、一緒におやつを食べ、その小さな手を握ってあげることくらいなのかなぁ。

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