「ZEN」は「禅」ならず
私のフランス語はまだまだ発展途上ですが、気になっている言葉があります。ズバリ!「Zen」です。お察しの通り、 ZENは禅宗の「禅」から来ているようなのですが、フランスではもっと幅広い意味で使われていて、フランス製和語として浸透しているようです。
先日、緑茶が飲みたくなりリプトンの緑茶を買ってみました。お味は…う〜ん(o_o) ですが、そのパッケージには
"ZENのひと時を、日本の抹茶でお楽しみください"
と言うような一文が書いてありました。⬇︎
はて。ZENのひと時とは?
静寂さや、無駄のない美しさのことなのでしょうか。飲んでみたけど、私にはZENのひと時は訪れなかったような…。やはりまだまだ修行が足りんのかな。
日本っぽい庭を見かければ彼らはjardin zenと呼び、日本っぽいデコレーションを見かければc'est zenと言い、フランス人の集まりで無表情な私を見てelle est zenと言う…。フランスの人はZEN ZEN言いますが、これは明らかに私達日本人が思っている「禅」とは全く別物のようです。
彼らはZENを形容詞として使っていて、落ち着いている、物静かだ、そしてクールだ(かっこいい)と言う意味合いで用いているようです。わりとポジティブな意味合いで使われている感じがします。
ブラジルの日系人文化でも、日本と違う日本語が使われていることがありましたが、名詞が多かったようです。
日本でも本来の意味合いとは違う英語が、もはや日本語になっているように、海を渡れば日本語もその国仕様に変わるものなんだなぁと改めて感じました。