日本とフランスのあいだ

雪国で生まれ育った親と、南米で育ったちびっこ達の生活記録です。筆者は、お笑いと福袋をこよなく愛す40代です。

返却はどの国でも遅れるべからず

 ブラジルで長女が小学校2年生(日本では1年生)になってから、図書館で1週間に1冊本を借りられるようになりました。

  ブラジルの現地校に通っていましたので、ポルトガル語の絵本を借りて来ては、夜ご飯前にいつも楽しそうに音読していました。残念ながら、私には内容はわかりませんし、長女もうまく日本語に訳すことはできませんでしたが、「本を読む」と言う習慣はこれからも続けて欲しいものです。私も子供の頃から本が大好きだったので、彼女の読書好きはとてもうれしいことです。

 そんなある日、請求書が届きました!

 学校の図書館でも、本の返却が遅れると1日に着き0.50RS(約15円)の罰金を払わなければいけません。長女は、本を学校に持って行ったにも関わらず、ファイルとプリントに紛れてしまい、本が見つけられず図書の時間に返却できなかったそうです。そんなわけで、司書の先生から延滞料金請求の通知が来てしまいました。

 延滞したのは長女なので、ブタの貯金箱から小銭を出させて、オイオイ嗚咽しながらも、本人のお小遣いから支払わせました。これまで知らなかった、長女のお金へのあまりの固執ぶりにはかなり驚きましたが、それ以来絶対に遅れないようになりました。

 最初は、私立の学校でなかなかの学費、諸経費を払っているのに、図書館の本の返却にまでお金を払わなければいけないものなか…とびっくりしましたが、なにせ時間や約束にかなりルーズなブラジルですし、この学校に通っているのはブラジル人です。おそらく「罰金徴収制度」を設けなければ、本は1か月経っても、2ヶ月経っても、もしかしたら1年経っても戻ってこないことでしょう。

 失くしてしまったり、自分のものにしてしまう人がいるだろうというのもわかりきったことです。生徒から罰金を徴収しなければいけないのは、学校的にも遺憾だとは思いますが、しかたないのかもしれません。

 

 フランスの学校では無料で2週間本を貸し出してくれます。ブラジルで延滞料金を取られたことがきっかけで、決して返却が遅れなくなった長女ですが、やはり借りた物はなんでも期日まで返さなければいけないと身を持って学ぶことができてよかったです。