日本とフランスのあいだ

雪国で生まれ育った親と、南米で育ったちびっこ達の生活記録です。筆者は、お笑いと福袋をこよなく愛す40代です。

引率する意味とは…

昭和生まれ田舎育ちの私が子供の頃は「地域の子供は地域で育てる」というような環境が普通で、ご近所の大人に叱られたり、助けてもらったりした覚えがあります。現代の日本では他所のお子さんを叱ったりするのは難しいような気もしますが…。

わが家の子供達は公立幼稚園、公立小学校に通っております。公立だからと言うわけではなく、フランスの幼稚園、小学校では保護者が学校行事に協力する場面がたくさんあることを知りました。
2018年9月から2019年1月までの4ヶ月間だけでも、
幼稚園➡︎隔週火曜日に図書館(5ヶ月間)、演劇教室(1日)、毎週金曜日に水泳教室(4ヶ月間)。
小学校➡︎マラソン大会(1日)、ラグビー交流試合(1日)、映画観賞(1日)、スキー教室(4日間)。
の課外授業があり、各クラスから2名以上、スポーツの場合は4名(2名は実技、2名は補助)の保護者の協力が必要です。
時間の有り余る私は、幼稚園の方は全ての課外授業、小学校の方はマラソン大会と映画観賞で引率のお手伝いをしました。もちろん平日ですので、共働きが主流のフランスでは、お手伝いができない保護者が多いのは当たり前のことかと思います。でも、引率者が不足したら、そのクラスは課外授業が中止になってしまうのです(◞‸◟)

私『どうやら、あそこの母は暇そうだぞ』と暇なことがバレてしまい、学校側の暇人リストに載ってしまったようです ♪(´ε` )
先日、お昼休みのお迎え行った時、長女から「ママ。先生が呼んでるから行って。」と言われました。長女が何か問題でも起こしたかとハラハラしながら「あのう…」と担任の先生に声をかけると、「今日の午後、子供達が映画観賞に行くのですが、実は2年生のクラスに引率できる保護者がいないんです。私達のクラスは大丈夫なんですけど、他のクラスの引率お願いできますか?」とにこやかに聞かれました。もちろん時間的に余裕があるので問題はないのですが、まさか知らない子供達の引率を、しかも2時間後の引率を要請されるとは ∑(゚Д゚)
それでも、2年生の子供達が映画を観に行くことができなくなってはかわいそうなので、知らない子ばかり30名弱と一緒に映画を観てきました。子供達は案の定「あれって、誰のママ?」と謎の引率者にざわついておりました…。

さて。子供も観られる映画と言えど(+7/ 7歳以上向け)なかなかのフランス語でして、内容全てを理解するのはちょっと難しかったです。『Adama』というその映画は、アフリカの小さな村の少年が、戦場に向かった兄を探しに行く物語です。アダマ少年は、騙されたり、お金を盗まれたり、知らない土地に放り出されたり、戦場で凄惨な現場を見たり、爆撃にあったり…。大人目線では、なかなかいい映画だとは思うのですが、小学2年生には少しハードな気もしました。案の定、女の子で途中で泣き出したり怖がる子もいたので、外に連れ出し、平和なシーンまで廊下で待機する必要もありました。
行きのバス車中では、吐いてしまった子もいたので、やはり担任の先生お一人ではたいへんだなぁと感じました。

しかしながら…え!!と思ったことが1つ。なんでも、保護者の方で「映画の引率の時には、必ず声をかけてください。絶対行きたいんで!」と言っていた方がいたそうです。そこで、先生がその方に引率をお願いしたら、「あ、その映画はもう観たから行きません。」と断られたそうな (-_-) 急な引率キャンセルだったため、クラスが関係なくても、もう私に頼むしかなかったそうです。
子供達が安全に目的地まで移動して、無事に学校に戻る手伝いをすること。気分が悪くなった子がいたり、何かしらの問題が生じたら、担任の先生に報告し、その子を手伝うなり他の子供達のお世話をするなりすること。などが、学校側が引率者に求めていることだと思います。自分が無料で映画やスキーを楽しむために行くと言うのは、ちょっと違うかなと。その話をお義母さんにしたら、お義母さんの時代も、プールに引率が必要な時は、みなさん仕事があるから行けませんと断ったけれど、ジュネーヴ観光の引率には、たくさんの保護者が行きたがったそうな…。
求めるだけでは、いけない気がする。なんでも与えられるのが当たり前と思ってはいけない気がする。そんなんでいいのか、フランス人達よ… ((((;゚Д゚)))))))

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