日本とフランスのあいだ

雪国で生まれ育った親と、南米で育ったちびっこ達の生活記録です。筆者は、お笑いと福袋をこよなく愛す40代です。

雪山でモゴモゴ歩く

小学校3年生の長女は1月中に4回スキー教室(クロスカントリースキー)がありました。
フランスの学校の課外授業は、保護者の協力なしには成り立たないので、幼稚園・小学校の行事には出来る限り協力をしております。しかしながら…運動の神様に見放されたとしか思えない私は、付いて行ったら逆にご迷惑をかけてしまう恐れ大(XXL)なので、スポーツ系の引率は遠慮しています。
しかーし!4回目のスキー教室の3日前くらいになって、担任の先生から『引率者が一人もいません。大絶賛、募集中!かなり困ってま〜す!』という連絡がきました ∑(゚Д゚) こんなギリギリになって?!とけっこう驚きましたが、子供達のためなら仕方ない「スキーはできませんが、それでもよかったら一緒に行けます…(でも他の方がいたら、ぜひとも私のことは切り捨てて欲しい→心の声)」と先生に申し出ました。

スキー教室当日。15年前のスキーウェアに身を包み、長女と登校しました。膨れ上がって動けずモゴモゴ、フガフガ、ウゴウゴしているところに、クラスの中でもスキー上手のアーサー君のお母さんが、マイスキーを持って現れました。まるで「どーもくん」のような動きをする私とは対照的に、彼女はクロスカントリースキー用のピタっとしたかっこいいスキーウェアを着用し、上級スキープレイヤーの雰囲気を醸し出しております!こんな方が一緒ならば、たとえ足手まといのどーもくんがいても、スキー教室はきっと楽しいものになるはずです(^-^) 合コンの人数合わせと同じ要領。保護者2名が引率で来ました、と言うのが私の存在意義なのです。

スキー場までは大型バスで45分ほどの道のりです。子供達は、曇った窓ガラスにいたずら書きをしたりして遊んでいました。少ししたら、英語のFワード的な、よろしくない言葉を窓に書き始めた男の子がおり、優等生女子が先生に言いつけるという、日本でもよく見るパターンがフランスでも起こっておりました。こういうのって万国共通なんだなぁ〜(*´-`)

雪山に着いたら、スキー用具をレンタルします。校長先生が「いい機会だから、ぜひあなたもスキーをしなさい。」と何度も言うので、じゃぁやってみようかな、なんて気になってしまいました。私もスキー用具を借りて準備しようかと思っていたら、校長先生ならびに担任の先生から「保険の関係があるので、一緒に来ないでください。」「最低でも10メートルは離れて行動してください。」となんとも悲しい、引率者として何をすればよいのか戸惑う言葉が伝えられました Σ(゚д゚lll)
この雪山は、実はスキー場ではありません。戦没者慰霊碑が建てられた平野に雪が積もるのを待ち、冬場はクロスカントリースキー場として利用しているのです。よって、地図やリフトなどは一切存在せずに、迷ってしまったら終わり…。集合場所や集合時間も伝えられていなかったので、不安になり私はスキーを返却することにしました。スキー場に来て、スキー用具をわずか10分で返却するという不可解な行動を取る東洋人に、レンタル屋さんも「??」と驚いていました。不審者ってこう言う人間を言うのかもなぁ σ(^_^;)
雪山で迷子になるリスクを回避し、雪用長靴で子供達を追いかけるも、歩行者とスキーヤーは道が別に設定されています。長女には、スキー用の道の近くに歩行者用の道があるから、そこを歩いて付いてくればいいと言われていたのに…。その道は、なんとスキーヤーから10メートルは離れており、引率どころかかなり遠くから見守る人になってしまいました。
⬇︎引率するはずの子供達が遠く見える…。そびえ立つのは戦没者慰霊碑です。

せめて長女の勇姿を見たかったのですが、雪用長靴とクロスカントリースキーでは速度が違います。わが娘が、子供達が豆粒のように小さくなり、遠くへと消えて行きました〜。
⬇︎もう見えない。

アーサー君のお母さんは、子供達から10メートル以上離れてスキーを楽しんだり、お一人で少し遠くまで行ってみたりと、楽しい時間を過ごしたそうです。モゴモゴとしか動けない私は、寒い雪山を慰霊碑を眺めながら一人でグルグルと回って過ごしました。

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